葉酸が必要な量は年齢や性別によって異なります葉酸一日の推奨量「成人で240μg」年齢や妊娠の有無で異なる

私たちは、1日にどのくらい葉酸を取れば良いのでしょうか? ここでは、葉酸の推奨量について説明します。

240μgが摂取の基準になります

ジャーサラダ

必要な葉酸の量は、成人で1日240㎍(厚生労働省推奨量)となっています。ただ、葉酸が含まれるほうれん草や果物を取ったとしても、1食で「240㎍の量」を取るのは難しいです。

葉酸は、調理が難しい

葉酸は「水に溶けやすい」性質を持っています。このため、長時間煮込んだり加熱するのはNGです。

240μg以上摂取する場合は、サラダなど「生で食べる方法」が一番です。また最近人気の「無水調理鍋」などを使えば、野菜の水分だけで調理でき、必要な栄養を残すことができます。

電子レンジの問題

電子レンジで調理する場合、栄養素が破壊されやすいので注意しましょう。電子レンジで調理してしまうと、必要なビタミンやミネラルは「平均60%から、最大90%破壊」されるという説もあります

短時間で調理した場合は、加熱調理よりも栄養素が残りやすいといった説もあります

電子レンジを含め、加熱をする場合は調理時間を短く、栄養を損なわないようにしましょう。野菜やくだものは「成分表」の量よりも、やや多めに取るのがポイントです。

葉酸が不足しやすい時期

葉酸は、妊娠中に不足しやすい栄養素です。また出産後も、赤ちゃんに母乳を与えるため、葉酸が不足しやすくなります。

葉酸不足で貧血にならないよう、1日480μg(妊娠中)の葉酸は必ず取るようにしてください。出産後は「1日340μg」を目安に摂取すれば、葉酸不足は補えます。ただ、野菜や果物だけでカバーするのは難しいので、サプリメントと併用して補うようにしましょう。

このほか、外食が多く食事の偏りやすい方、喫煙者、飲酒の機会や量が多い方は、慢性的に葉酸が不足してしまいます。少なくとも1日300~500μgの葉酸を意識して補うようにしてください。

推奨量はあくまでも「目安」

成人の推奨量は「1日240μg」と決まっていますが、あくまでも目安に過ぎません。慢性的に葉酸が不足している方は「1日500μg」摂取し、偏った栄養バランスを回復させてください。

葉酸は子どもの成長を助ける

葉酸が必要なのは、大人だけではありません。葉酸は、子どもの成長を助ける大切な栄養素です。

子どもは許容量が小さい

幼児や子どもの場合は「許容量が小さい」ので、過剰摂取に気をつける必要があります。食事で補うのに問題はありませんが、サプリメントの場合は、取り過ぎる危険性があるので注意しましょう。

お子さんにサプリメントを与える場合は(許容量の安定する)10歳以上にしてください。また、サプリメントを与える場合は、必ず「子ども用」を選びましょう。大人用のサプリメントでは、お子さんの体(内臓など)に負担が大きく、拒否反応やアレルギーの出る恐れがあります。使用する場合は、サプリメントの用法と用量を守りましょう。

子どもの耐容上限量

お子さんの「葉酸・耐容上限量」ですが、3~5歳は300μg、6~7歳は600μg、8~9歳までは、700μgと少なめです。ただ、10歳以降になると成長期に入るため、1日の耐容上限量は1,000μgにまで増加します。サプリメントを与える場合は、10歳を過ぎてからにしましょう。

葉酸は、歳と共に多く取る

節分に食べる豆のように、葉酸の量は年々少しずつ増やすようにしましょう。私たちの体は20~30代をピークに衰えていきます。筋肉やエネルギーだけでなく、栄養の吸収率も年1%程度(目安)減少していくのです。

このため、若い頃と同じ量の野菜や果物を補っていても(歳を重ねるにつれて)葉酸不足は、避けられなくなります。歳を取ると食事の量も減りますが、野菜や魚など「和食を中心」に、バランスの良い献立を考えるようにしてください。

また、量を食べるのが苦手な方は、栄養補助食品やサプリメントで、栄養バランスを補うようにしましょう。

葉酸は、女性必須の栄養素

女性は、月経などのタイミングで貧血になりやすく、ホルモンバランスの関係で体調を崩すことが多いです。月経時の頭痛やイライラ、体調不良には、造血作用のある葉酸の摂取がおすすめです。

葉酸は貧血を予防し、ふらつきやめまいなどを抑える効果があります。また、神経の働きにも良い影響があり、リラックス感や(心に)落ち着きを与えてくれます。PMS(月経前症候群)でお悩みの方も葉酸や必須ビタミンを補い、不快な症状を改善しましょう。

妊婦さんと葉酸

健康的な食事

妊娠前から葉酸は、400μg~500μg(1日あたり)取るようにしましょう。厚生労働省の推奨量は(妊娠中)480μgですが、500μgを目安にすれば、赤ちゃんの健康を守ることにつながります。産後も「体の回復と授乳」のため、1日340μg~400μgの葉酸を取るようにしてください。

葉酸をサプリメントで補う

サプリメントに抵抗のある方も多いですが、サプリメントはあくまでも「補助的な存在」に過ぎません。基本は食事で補うようにし、心配な場合は「自然由来のサプリメント」を取り入れると良いでしょう。

最近は、葉酸やマルチビタミン、酵素などをブレンドしたサプリメントもあります。こうした「自然に近い製品」であれば、安心して服用できます。毎日の健康維持にも、サプリメントをかしこく取り入れてみてください。

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