「後編」では、野菜、果物、芋類、キノコ類、飲料、スナック&菓子類、調味料、加工品、調理済みの食品に含まれる「100グラムあたりの葉酸の量」について見ていきましょう。
※ 各食材の中で「葉酸の多く含まれる食材」は、ピンク文字で表記しました。
野菜
葉物野菜や緑色の濃い野菜には、葉酸が多く含まれています。えだまめやパセリ、菜の花を食べれば「1日に必要な量」は、軽く補える計算です(厚生労働省では、成人の葉酸摂取は、1日あたり240μgを推奨しています)。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
えだまめ | 260μg | 菜の花 | 190μg |
---|---|---|---|
パセリ | 220μg | そら豆 | 120μg |
ほうれん草 | 110μg | キャベツ | 78μg |
ブロッコリー | 120μg | レタス | 73μg |
【野菜】の中で、葉酸が多かったもの
ただ、葉酸は水に溶けやすく、調理の段階で「30%080%」近い葉酸が破壊されます。葉酸を効率良く補うには、生で食べるか、加熱時間を短くして調理しましょう。
果物
果物からも、葉酸が摂取できます。特に、ライチやイチゴ、アボガドには「ほうれん草に匹敵する」葉酸が豊富に含まれています。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
いちご | 90μg | キウイフルーツ | 36μg |
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アボガド | 84μg | みかん | 22μg |
マンゴー | 84μg | バナナ | 26μg |
ライチ | 100μg | オレンジ | 32μg |
【果物】の中で、葉酸が多かったもの
間食をする場合は、スナック菓子ではなく、果物を取るようにしましょう。少量でも取るようにすれば、葉酸のほか、ビタミン類をバランス良く補えるのでおすすめです。
芋類
さつまいもや里芋の中にも、少量の葉酸が含まれています。ただ、芋類は生で食べることが難しい(加熱調理で)ため、実際に取れる栄養素は、ほんのわずかです。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
さつまいも | 47μg | 長芋 | 8μg |
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さといも | 28μg | じゃがいも | 18μg |
【芋類】の中で、葉酸が多かったもの
キノコ類
キノコには、葉酸が豊富に含まれています。ただ、キノコも生で食べられないため、加熱や調理の段階で、多くの栄養が損なわれてしまいます。栄養を損なわないためには、無水で調理をするか、油を使わない方法で、炒めるようにしましょう。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
干し椎茸 | 240μg | エノキタケ | 75μg |
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エリンギ | 80μg | なめこ | 63μg |
きくらげ | 87μg | しめじ | 28μg |
まいたけ | 60μg | マッシュルーム | 19μg |
【キノコ類】の中で、葉酸が多かったもの
飲料
普段口にする飲料にも、葉酸が含まれています。全体的に、葉酸の量は少なめですが「緑色の濃い」お茶には、葉酸がタップリ含まれています。葉酸不足が気になる時には、玉露を飲むと良いでしょう。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
玉露 | 1200μg | オレンジジュース(果汁100%) | 12μg |
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抹茶(粉末) | 150μg | ビール | 7μg |
煎茶 | 16μg | 紅茶 | 3μg |
ほうじ茶 | 13μg | 豆乳 | 28μg |
【飲料】の中で、葉酸が多かったもの
スナック・菓子類
スナックと菓子類は、一見「葉酸と全く関係の無い食品」と思われがちです。しかし、ポテトチップスの中には、100グラムあたり70μgもの葉酸が含まれています。
また最近は、野菜を素揚げしたチップスや健康に気遣った「スナック菓子」も多く出回っています。間食をする場合は、塩分や脂肪分が少なく、栄養や葉酸の豊富な製品を選びましょう。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
ショートケーキ | 8μg | せんべい | 15μg |
---|---|---|---|
ポテトチップス | 70μg | オレンジゼリー | 7μg |
チョコレート | 18μg | プリン | 15μg |
シュークリーム | 27μg | かりんとう | 25μg |
【スナック・菓子類】の中で、葉酸が多かったもの
調味料
調味料の中で、葉酸が多く含まれていたのは、酒粕とみそでした。また、普段ほとんど使わない材料ですが、ドライイースト(製パンに使う)にも100グラムあたり3,800μgの葉酸が含まれています。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
みそ | 68μg | マヨネーズ | 1μg |
---|---|---|---|
酒粕 | 170μg | バター | 0μg |
カレー粉 | 60μg | 砂糖 | 0μg |
醤油 | 33μg | めんつゆ | 17μg |
【調味料】の中で、葉酸が多かったもの
野菜をたっぷり使った「粕汁」や味噌汁を調理すれば、葉酸や他の「必須栄養素」が手軽に補えるのでおすすめです。
加工品
加工品の中では、漬け物の中に葉酸が多く含まれています。特に、葉酸の量が多いのは葉物野菜を漬けた加工品です。また、ピーナッツバターの中にも、キャベツやレタスを越える葉酸が含まれています。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
芥子菜の漬け物 | 210μg | 奈良漬け | 59μg |
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イチゴジャム | 220μg | 白菜漬け | 83μg |
リンゴジャム | 1μg | 梅干し | 1μg |
ピーナツバター | 87μg | キムチ | 45μg |
【加工品】の中で、葉酸が多かったもの
加工品を取り過ぎるのは「調味料を多く含むため」良くありませんが、主食や味付けのアクセントとして、上手に取り入れると良いでしょう。
調理済みの食品
お総菜や調理済み食品の中にも葉酸が含まれています。特に、葉物野菜を多く取り入れたおかずは、葉酸の量が多く、健康的な献立と言えます。
種別 | 葉酸の量(100gあたり) | 種別 | 葉酸の量(100gあたり) |
ミートコロッケ | 30.7μg | 野菜炒め | 92.65μg |
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とんかつ | 7.36μg | フレンチトースト | 34.6μg |
フライドチキン | 16.47μg | ミートスパゲティー | 23.3μg |
シチュー | 59.36μg | コーンスープ | 0μg |
【調理済みの食品】の中で、葉酸が多かったもの
後編・葉酸の量が「最も多かった」食品
野菜、果物、芋類、キノコ類、飲料、スナック&菓子類、調味料、加工品、調理済みの食品中で「葉酸の含有量」が多かったのは、以下の食品です。
- 玉露・・・1,200μg
- 芥子菜の漬け物・・・210μg
- えだまめ・・・260μg
- パセリ・・・220μg
- 菜の花・・・190μg
- 酒粕・・・170μg
葉酸の多い食品を知り、「栄養価の高い」献立を考えてみましょう。