葉酸は、水や熱に弱い栄養素です。このため、普通に調理をすると「栄養がほとんど取れない」という状況に陥ります。ここでは、栄養素を損なわず「葉酸が沢山取れる調理法」について考えてみましょう。
葉酸を損なわずに調理する① 生で食べる
葉酸は、水に溶けやすいため「水を使わない調理法」を取り入れましょう。葉酸を損なわず調理するには、水洗いだけで食べられる「サラダ」がおすすめです。
また、果物のように皮をむくだけなど「生で食べられる方法」なら、栄養を損なうことなく、必要な葉酸が補えます。
おすすめのレシピ
カイワレのサラダ・ほうれん草のサラダ・パパイヤのサラダ・生のフルーツ(ドリアン・ライチ・イチゴ・マンゴー・アボガドなど)
葉酸を損なわずに調理する② 水を使わずに加熱
たっぷりの水で煮てしまうと、葉酸は溶け出し、含まれる栄養が少なくなります。野菜を加熱する場合は、なるべく水を使わないようにしましょう。
水を使わない鍋とは?
「水を使わずに加熱する」方法があります。それは、無水調理のできる、多層構造鍋や(鋳物の)ホーロー鍋を使った調理法です。また、数年前から人気の「タジン鍋」も、水を使わず野菜や肉が調理できます。
多層構造鍋、鋳物ホーロー鍋、タジン鍋は、蒸気を外に逃さず、食材から出る水分だけで、素材を柔らかくします。こうした器具を使えば、野菜の成分を残したまま「バランスの取れた献立」が作れるのでおすすめです。
おすすめのレシピ
(多層構造鍋や鋳物ホーロー鍋で作る)水を使わない蒸し野菜、シチュー、スープ、カレー、煮物など
葉酸を損なわずに調理する③ サッと茹でる
おひたしや和え物なら、成分を大幅に損なうことなく調理できます。沸騰したお湯に野菜をサッとくぐらせたら、氷水や冷たい水にさらして、味付けをしましょう。この方法なら、葉酸を大幅に損なうこと無く食べられます。
おすすめのレシピ
ほうれん草の和え物、小松菜のおひたし
葉酸を損なわずに調理する④ スープにする
丸ごと食べられるスープなら、ある程度成分を残したまま、必要な葉酸が摂取できます。スープを作る場合は、多層構造鍋やホーロー鍋など「水分が外にもれない」調理器具を使いましょう。水を使わず調理できれば、野菜の栄養を損なわずに、丸ごと食べられます。
おすすめのレシピ
野菜スープ、具だくさんのクラムチャウダー、セロリたっぷりミネストローネ、かぼちゃのスープ
葉酸を損なわずに調理する⑤ ジュースにする
サラダと並んでおすすめなのは「ジュース」にする方法です。自宅にミキサーがあれば、ほうれん草や小松菜、セロリをジュースにしてみましょう。美味しく飲むためには、野菜とともに「甘みのある果物」をミックスすることです。
リンゴやバナナ、パパイヤ、マンゴーなど、食べやすい果物を選べば、食べにくい野菜も、生のまま摂取できます。クラッシュした氷を入れて、スムージーにするのも良いでしょう。
おすすめのレシピ
野菜と果物のミックスジュース、オリジナルの青汁、葉物野菜のスムージー
葉酸・食事から取りにくい場合は?
料理が苦手な方や外食の機会が多い方は、調理をする時間も無く「食事から栄養を補う」のが難しくなるでしょう。こうした場合は、栄養補助食品やサプリメントを使って、不足した葉酸を補うようにしましょう。
また、葉酸だけでなく、葉酸の吸収力をアップしてくれる「マルチビタミン」も合わせて摂取してみてください。葉酸の効果をより早く、良い形で実感できるはずです。