葉酸は、赤ちゃんの発育に大きく関わる栄養素です。葉酸を摂取することで(赤ちゃんの)先天性疾患を予防します。また、葉酸は細胞の生成や造血に関わることから、母胎の健康や産後の回復をサポートし、母子ともに健やかな状態へと導いてくれます。
妊娠の可能性があれば、なるべく早い段階で「1日あたり480μg」の葉酸(目安)を取るようにしてください。
葉酸・1日480μgを食事で補うと?
妊娠中、葉酸を食事だけで補うのは大変です。なぜなら、食事だけで補える量には限度があるからです。例えば、妊婦さんが1日に必要な葉酸「480μg」を食事で補おうとすると、以下の量、食品を摂取する必要があります。
葉酸480μgを食品で補おうとすると?
- ほうれん草・・・2束
- アスパラガス・・・30本
- パセリ・・・2束
- えだまめ・・・100さや分
残念なことに、葉酸は加熱や水に弱く、食事だけで補うのは難しい成分です。調理の段階だけでも、30%~最大80%もの栄養素を失うことになります。調理をする場合は、生の状態(サラダやジュースなど)で取るか、加熱しない方法、水を使わない調理法で食べるようにしましょう。
食事で取れる栄養は、何パーセント?
葉酸の体内吸収率は、食品と葉酸サプリメントで大きく異なります。食品から摂取した場合、体内への吸収率は「わずか50%前後」と言われています。
一方、葉酸サプリメントの場合は「体内吸収率」がアップし、約80%~85%分吸収できると言われています。即効性を求める場合は、食事とともに、葉酸サプリメントで効率よく補うようにしましょう。
妊娠したら、いつから葉酸を取れば良いの?
妊娠の確率があれば、なるべく早い時期から葉酸を摂取しましょう。妊娠直後から、約10週目の間は「最も葉酸が必要な時期」です。このタイミングで葉酸が不足すると「胎児の先天異常発症リスク」が高くなり、赤ちゃんの健康を妨げてしまいます。妊娠の兆候が出る前から、葉酸が不足しないように心がけましょう(葉酸1日あたり480μg)。
妊娠前にも、葉酸を取るべき?
葉酸には、粘膜の形成を助ける働きがあります。このため、妊娠前に葉酸を取ると、子宮内のコンディションが整えられ、妊娠しやすい体(着床しやすい状態)へと変化します。
妊活中の方は「1日240μg~400μg」を目安に葉酸を補いましょう。また、葉酸の働きをサポートするビタミン類(ビタミンB12など)を合わせて取れば、効率良く栄養が補えます。
妊娠前には、食事+葉酸サプリメントで葉酸を補おう
妊娠を希望される方は食事だけでなく、サプリメントで葉酸を補ってださい。厚生労働省からも、食事に加えて1日「1日400μg」の葉酸を摂取するよう推奨しています。
本来、食事で(葉酸が)取れれば良いのですが、加熱や調理で損なわれやすく、食事だけでカバーするのは大変です。しかし、葉酸サプリメントをプラスすれば、必要な葉酸が補えます。妊娠中の方はぜひ、食事と葉酸サプリメントを併用し「葉酸の吸収率」をアップさせましょう。
葉酸サプリメントの含有量(葉酸)
葉酸サプリメント、1日分300μg~400μgの葉酸が配合されています。食事だけで補うのが難しい場合は、1日1~2粒(各製品の容量・用法を確認)の葉酸サプリメントを補給しましょう。
妊娠している場合でも過剰摂取には要注意!
妊娠している場合でも、過剰な摂取は控えてください。どんなに必要な栄養素でも、1日1,000μgを越える葉酸は、体が受け付けてくれません。多く取り過ぎると、アレルギーや過敏症になってしまうので、必ず「推奨される量」を守ってください。
妊婦さんはレバーの食べ過ぎに注意!
妊娠をすると、レバーなどを食べるよう進められますが、レバーの取り過ぎは、脂質が多く、赤ちゃんの健康にはあまり良くありません。このため、妊娠中の葉酸摂取は、くだものや野菜などに含まれる水溶性ビタミン(葉酸)から、意識して取るようにしましょう。
また、必要に応じて葉酸サプリメントで葉酸を補ってみてください。