葉酸には、細胞を再生する効果があります。細胞の再生は「目に見える皮膚」だけに留まりません。体内の臓器、骨、神経など、あらゆるパーツが細胞によって形成されているのです。葉酸を摂取すれば、細胞の働きを支え、体の健康な状態をつくります。
ここでは、葉酸の「細胞再生効果」について、説明しましょう。
葉酸が細胞を再生する?
葉酸に含まれる「水溶性ビタミン」は、代謝に深く関係する成分です。葉酸が細胞の生成や再生を助け、健康な細胞の働きをサポートしてくれるのです。
反対に、葉酸が不足すると細胞の生成が上手く行かず、粘膜の生成や傷の治り、肌の生まれ変わり(ターンオーバー)が正常に機能しなくなります。
体は常に生まれ変わっている?
私たちの体は、約60兆個の細胞で構成されています。この細胞は、いつまでも留まるのではなく、常に生まれ変わり(再生)を続けています。最も代謝が激しいのは、消化管の上皮細胞で、24時間しか生きることができません。反対に、最も長く細胞が留まっているのは、心筋や中枢神経の細胞で、10年ほどの寿命を持っています。
赤血球の寿命
葉酸は「造血」に関わる栄養素ですが、赤血球の寿命は約3カ月(90日)で死んでしまいます。私たちの細胞は一定ではなく、それぞれの種類によって、寿命や再生のサイクルが異なっているのです。
細胞が死ぬと、他の細胞へ刺激を与え、死んだ数だけ新たな細胞が生成されます。葉酸は、こうした「細胞の生成」を支える重要な栄養素です。葉酸やビタミンB12が不足すると、正常な生成機能が働かなくなります。
葉酸と細胞再生のメカニズム
細胞は、アミノ酸や核酸の合成に関わり、DNAの正常な生成をサポートします。DNAは別名「体の設計図」とも言われており、DNAの情報に基づき、細胞の再生が行われていまます。
しかし、葉酸が不足すると……DNAの成分となる核酸の生成がブロックされ、細胞の生成が正常に行われなくなります。細胞の生成が妨げられると、体のあちこちに不調和(疾患)が生まれます。
葉酸は、胎児のからだをつくる
妊娠の確認よりも早く、胎児の体はつくられはじめます。受胎をして、1~2週目には赤ちゃんの神経(原型)が形成されるのです。出産までの期間(特に1週目~10週目の間は)先天性疾患が発症しないよう、意識して葉酸を補うようにしましょう。
口内炎、舌の炎症は、葉酸不足?
葉酸は、細胞の再生をサポートし、粘膜の生成に関わる栄養素です。口の中、胃や腸の「粘膜」が弱ってきたら、ビタミン不足のサインかもしれません。口内炎や炎症が出たら、葉酸やビタミンを補ってみてください。
即効性があるのは、食事よりもサプリメントです。もちろん、食事で補うことは大切ですが「炎症」など、症状が出ているものに対しては、食事とサプリメントの両方で補うようにしましょう。
肌荒れにも葉酸
葉酸は、代謝を活性化させ、肌の生まれ変わりを促進します。このため、気になるシミやニキビ跡、くすみ、肌荒れの改善にも(葉酸の細胞再生効果は)有効に働いてくれるのです。また、葉酸の造血作用は、美しい血をつくり、くすみの無い肌をつくります。
ターンオーバー(肌の再生)は、年齢とともに衰える・・・
年齢を重ねるにつれて、肌のターンオーバーは衰えていきます。肌の再生力が落ちることで、肌にできた傷やシミ、くすみが治りにくくなるのです。美しい肌を目指すには、新陳代謝を高めることが大切です。葉酸を補い肌細胞の再生をサポートしましょう。